ジスバルは、日本においては初めて遅発性ジスキネジアの治療剤として承認された医薬品です。
ジスバル®カプセル40mgとして、田辺三菱製薬株式会社が発売しています。(発売日:2022年6月1日)

精神科での治療において、抗精神病薬を使う事があります。
しかし、抗精神病薬を長期服用しているとジスキネジアという症状が発生する事があります。
ジスキネジアとは、自分では止めらない・または止めてもすぐに出現するおかしな動きをまとめた呼び名で、以下のような症状が発生します。
繰り返し唇をすぼめる、舌を左右に動かす、口をもぐもぐさせる、口を突き出す、歯を食いしばる、目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている、勝手に手が動いてしまう、足が動いてしまって歩きにくい、手に力が入って抜けない、足が突っ張って歩きにくい、等
また、重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤な状態になる患者さんもおられます。
そのため、抗精神病薬等の長期服用による遅発性ジスキネジアに対して、原因薬の中止や他の薬剤への変更しか対処法がなく、有効な治療薬は存在していませんでした。
しかし、ジスバルを服用することにより、ジスキネジアの治療を行う事が可能となり、抗精神病薬等の使用も継続することが可能となります。