震災で家族が行方不明になる状況は、心理学では「曖昧な喪失(ambiguous loss)」と呼ばれます。
亡くなったと確定できない一方で、戻る保証もない。
悲しむことも、区切りをつけることもできない非常に過酷な状態です。

研究では、このような喪失はうつ病やPTSD、長期的な悲嘆反応のリスクを高めることが知られています。
特に「もしかしたら生きているのではないか」という希望と現実の間で心が揺れ続けることが、心理的な負担を長く残します。

だからこそ、家族同士や遺族同士で語り合う場はとても重要です。
体験を言葉にし、共有すること自体が、トラウマの整理や回復を支える心理社会的な支援になります。

14年という時間の重さを思うと、私たちは「終わった出来事」として忘れるのではなく、今も続く心の問題として向き合い続ける必要があるのだと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/64fff2872edd136fb2d0a643997a9a8d2652e6d0