裁判長の「なぜ止められなかったのか」という問いが、この事件の本質だと感じました。

精神科医としては、暴力は「個人の問題」と「社会の問題」の両方から考える必要があります。
もちろん、暴力を振るった本人の責任は極めて重く、償いから逃れることはできません。

一方で、海外の集団暴力に関する研究では、衝動性や共感性の低下といった個人要因だけでなく、虐待や貧困、非行仲間との交友、学校とのつながりの希薄さなど、社会的要因も複雑に重なって暴力が生まれることが示されています。

厳罰化だけでは次の事件は防げません。個人の責任を問い続けることと同時に、暴力を生み出す環境をどう減らすか。
その両方を考えることが、本当の再発防止につながるのではないでしょうか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b57fd38956ffacd43dc838c7cef0e6a753b33011